3.27.2016

New York修行を経て〜回想録

ニューヨーク修行を終えて

途中まで書いて、長いことdraftのままにしてました。忘れないように残してみます。


長いような短いような、あっという間だったけど充実した90日間。
ビザ免除期間を目一杯つかってのニューヨーク滞在は間違いなく私の人生を大きく変えるきっかけになったと思う。

変化を求めて旅だった9月。
好きな仕事、気の合う仲間、東京のど真ん中に住み、だいたいどこへでも徒歩かチャリで行ける。一見文句のつけようのない生活だけどそこに何か物足りなさを感じていた。

これが全部なくなったらどうなるんだろう?

もともと好奇心は強い方だけど、今回の決断には自分でもびっくり。
持っていけるものはスーツケース2つ。
さぁどうする。

とりあえず持ち物を減らそう。洋服は売ったりあげたり、いらないものは捨てる。家具は引取先を見つけ、実家に預けるものを選別。
4年間住んだ恵比寿の家。これを手放すのが一番心苦しかったかな。
戻ってくる場所がないということ、先に進むしかないという事実を受け入れるには時間がかかった。というか今やっと感じているのかもしれない。

家も仕事も物も人も手放し、向かったニューヨーク。
ひろーい空に自由な風潮。というかなんでもあり。笑

私もたいがいマイペースだけど、街行くすべての人が本当に思うがままに生活している。
話す言葉やファッション、行動からその多様性を見てとることができる。

電車やお店の中でも色んな訛りやどこの国かわからない言葉が聞こえてくる。英語が通じないことも珍しくない。
英語は(日本語に比べると)語彙数が少ないから身振り手振りが多い、なんてどこかで読んだことがあるけど、この街ではそんなことも関係なく、とにかくコミュニケーションをとることが重視されているように思う。

というわけであっという間にこの巨大な多民族都市の一員として生活を始めることとなった。

久しぶりに見たい景色を見に行ったり、会いたかった友達や先生に会ったり、ただ散歩するだけでも、それまで毎日12時間(長い時はもっと)働いていた生活からの解放をこれでもかと味わうようにルンルンしながら最初の数日を過ごした。今回の主目的であった解剖学のクラス、ピラティスのセッションも始まり、新しい学びや発見に心ときめかせていた。

ずーっと楽しい3ヶ月が送れるのかと思いきや、数週間が過ぎたころ、ものすごい虚無感に襲われたときもあった。いろんなチャンスがあり、頑張ってる人たちがたくさんいる街であると同時に、完全実力主義の厳しい場所でもあるニューヨーク。
一方で私は朝起きて、「今日は何をしよう」と考えている。

いったい私はのんきに何をしているのだろう・・・
収入もないし、この生活いつまで続けられるんだろう・・・

考えれば考えるほど負のスパイラルにはまり、気が狂いそうになったときもあった。

そんなときに役に立ったのがヨガのプラクティス。
近所のスタジオに毎日のように通い、生きている今この瞬間を味わう、今あることに感謝をする、そんなきっかけを与えてもらった。毎日何かをしなければならない、という義務感を知らず知らずのうちにもっていたこと、そして仕事がある、ということへの感謝にあらためて気がつくこともできた。

不安な気持ちはいつも、まだ起きていない未来の出来事への懸念や過去に起きたことがまた起こるんじゃないかという勝手な憶測から起こる。

「今」って過去と未来の間のほんの一瞬なんだな。

だから動き続けているものだし変化があって当たり前。
そう思ったらなんでも有り難く、楽しく感じることができるようになった。一期一会とかって言うけどまさにそうだなと。

ワークショップやセッションを通して学んだことはもちろんたくさんあった。
身体の微細な変化もたくさん感じている。(これはまた今度くわしく・・・)

でも最も印象にのこったのはやっぱり心の変化のように思う。
だし、心の状態はそのまま身体に表れる。

煮詰まっているときには身体もかたくなってくるし、前向きなときは身体も素直に動く。反対に、身体を動かしそのバランスが整い、身体の中に空間が生まれたときには心も穏やかに、ものごとを俯瞰的にとらえることができる。

そういえばピラティスさんが言ってたな。
「身体か心かではない。身体も心もである。」

切っても切り離せないものだし、どちらかを無視することもできない。
身体の状態を観察、分析し、より調和のとれた状態を探していく。それによって心も晴れ、日常生活を生き生きと過ごすことができる。これって最高だな。

そんなお手伝いができる職業に巡り会えたこと、そしてここまでの道のりを導いてきてくれた多くの人、そして自分に感謝。これから先もますます楽しみだな、と今感じています。

東京に帰ってきてからはティーチング(このことばが的確かちょっと微妙だけど)がとにかく楽しい!毎日新しく発見することがたくさん。人のもつポテンシャルを探していくことにやりがいも感じています。


世界では毎日のようにテロが起きたり、戦争が続いている場所もたくさんある。
日本はそういう意味ではすごく平和。でも、生き生きと毎日を送っている人がたくさんいるかというとそうでもないんじゃないか。通勤時間の電車に乗ったりすると一目瞭然。多くの人が疲れ切っていて、何のために生きているのか、とおもわず聞いてみたくなったりする。
もし世の中の人々が、ほんの少しでも自分自身と向き合い、自らのことをよく思えるようになったら、この世界ももう少し平和な場所になるんじゃないか。





Keep the Wild in You



「自分らしさや野性的な感覚を大切にすることで、ヨガの時間がより楽しいものになりますように・・・」

素敵なメッセージをお届けするプロジェクトに参加させていただいています。
ヨガマットやプロップスなどを製造、販売されているYoga Worksさんの2016年カタログのモデルに起用していただき、先日、多摩センターにあるGreenwiseというこれまた素敵なスタジオで撮影をおこなってきました。

たくさんの植物が育つ中にある温室のスタジオ。まさにジャングルでした!カメラが回って緊張するかなと思いましたが、気持ち良ーく動くことができました。
一部は屋上でサンドレスを着ての撮影!(ちなみに2月中旬でした笑)

スタッフの皆さんがとにかく素晴らしく、製品への愛情、人の温かさをたくさん感じました。

この度、カタログがリリースされましたのでお知らせさせていただきます!
https://www.yogaworks.co.jp

また、今回初の試みでもある動画撮影にも参加させていただきました。
https://vimeo.com/160072995
(縦型動画なのでスマホでご覧ください)